現地コラム

COLUMN

宮古島植物

2020-10-16 07:44

みなさん、こんにちは!

宮古島は本土では感じられないような暖かい気候のため、多種多様な植物が生育しています。

ハイビスカスやブーゲンビリアのような、沖縄らしい鮮やかな植物以外にも、亜熱帯ジャングルらしい植物が数多く自生しています。

ツアーで探検した際には、ガイドの解説付きで大自然を堪能することができるでしょう。

ぜひツアーに参加して、宮古島の植物たちとの出会いを楽しんでみてください。

本記事では、そんな宮古島の植物についてご紹介します。

 

宮古島は本土ではみられない植物がたくさん!

宮古島は亜熱帯気候に属しており、一年を通して暖かい気候を感じることができます。

原色の鮮やかな色をした花弁を持つ植物や、トロピカルフルーツといった本土では見ることができない珍しい植物と出会えますよ。

沖縄には、約1,600種もの維管束植物が生育していると言われており、植物量・種類も豊富です。

シダ植物が多く生育する沖縄ですが、数は少ないものの裸子植物もわずかに自生しています。

亜熱帯気候ならではの煌びやかな植物たちを楽しむことができるのも、宮古島の長所の1つと言えるでしょう。

 

宮古島に自生する植物20選

①サガリバナ

サガリバナ

サガリバナは、亜熱帯地域のマングローブの上流付近に自生しています。

夏の夜に開花し、翌朝に落花してしまう儚い花です。

この特徴から、一夜花や幻の花ともいわれているのです。

国内の主な分布地としては、奄美大島や沖縄のエリアが挙げられます。

西表島や石垣島にも自生していますが、宮古島のサガリバナは道沿いに植えてあります。

宮古島のサガリバナはシーズンになるとライトアップされるので、美しいサガリバナをじっくり観賞されたい方にはうってつけです。

 

②アダン

アダン

アダンとは、波しぶきを受ける海沿いに自生しているパイナップルのような実を実らせる植物です。

支柱根を下ろしており、太い枝がまばらに横方向に広がっているため、落葉時には輪状に残ります。

葉は、長さ1~1.5m、幅3~5cmの厚くて硬い質感です。

開花時期は春から秋にかけてであり、一定ではありません。

アダンの実はヤシガニの好物のため、夜間にアダンの木付近を散策すると高確率でヤシガニと出会うことができます。

宮古島の植物だけでなく、生き物たちとの出会いも楽しめちゃいますね!

 

③月桃

月桃

月桃はツキモモ、ではなく「ゲットウ」と読みます。

光沢ある新緑色の葉は、10cm~15cmほどの生姜の葉みたいな形をしています。

蕾は白、花弁は黄色をしており、全体的に色鮮やかな植物です。

月桃の葉には殺菌効果や防虫効果があり、防虫剤や防腐剤、化粧品に利用されています。

そのほか、石鹸、蒸留水、茶葉などにも利用されているようです。

 

④ソテツ

ヤシの木によく似ているソテツは、八丈島や九州南部に自生している植物であり、本土でも駅のロータリーなどで植生されているのを見かけることがあります。

鑑賞や食べ物として、昔から利用されていたようです。

6月から7月の間で蕾がドーム状に膨らみ、白や黄色の花が開花します。

秋になると、実をつけます。

ソテツの実は小さくて赤く、丸みを帯びており、工作などにも使われることがあるそうです。

子供さん連れのご家族の方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

⑤シマパパイヤ

シマパパイヤ

シマパパイヤはパパイヤという名からフルーツのイメージが強いですが、食用としては熟れる前の青いものを千切りにして炒め物にするなど、野菜として利用されることの方が多いです。

食感はシャキシャキとしており、あっさりとした味わいがたまりません。

近い味としては、ダイコンやもやしが挙げられます。

シマパパイヤは、上へまっすぐ伸びた茎に大きな葉が茂る常緑性の花木です。

生育が早く、収穫された次の年にもまた実をつけることがあります。

暖かい地域で育つ植物なので、温暖な宮古島ならではの食べ物と言えるでしょう。

 

⑥クワズイモ

クワズイモ

クワズイモは、山岳に自生しているサトイモの一種です。

見た目もサトイモに似ているため、間違えて食べてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、サトイモと似ているのは見た目だけで、クワズイモは貯蔵茎に毒を有しており、口にしてしまうと痺れやめまい、吐き気を催します。

クワズイモという名前は、”食わず芋”からきているのです。

美味しそうだからと言って、うっかり食べたりしないように注意してくださいね!

クワズイモの葉っぱは、60cmほどある巨大なものであり、トトロが雨傘として持っていた葉でもあります。

お子さんに持たせたら、インスタ映え間違いなしです!

 

⑦ヤエヤマヒルギ

ヒルギ

ヤエヤマヒルギは、沖縄本島以南にしか自生しない沖縄のマングローブ川を形成するヒルギ科の植物です。

木が倒れないように中心を太い根っこである支柱根が支えており、蛸足のように変わった形で広がっています。

よく見るマングローブの木のほとんどは、ヤエヤマヒルギです。

また、樹高が最大10mにも至る高木であり、小さな川であればアーチ状に覆うこともあります。

 

⑧ムラサキオモト

ムラサキオモト

ムラサキオモトは、草丈が20〜30cmほどの草で、日当たりの良い場所を好んで生えます。

また、夏になると白い花を咲かせます。

オモトという植物の近縁種で、葉の裏側が紫色をしており、白花とのコントラストがとても美しいです。

観葉植物としても親しまれているムラサキオモトですが、渡来したのは江戸時代のこと。

花言葉は『旅行』『航海』です。

海を渡ってきたムラサキオモトならではの花言葉ですね。

 

⑨ヒルギダマシ

ヒルギダマシは、塩分耐性が非常に高く、淡水と海水が混在する汽水域に生育する植物です。

筍の形をした呼吸根(筍根(じゅんこん))を地面から出します。

マングローブ植物ですが、ヤエヤマヒルギやオヒルギ、メヒルギといったヒルギ科には属していません。

そのため、ヒルギに近縁を意味する”ダマシ”を付けて命名されたのです。

鉛筆のように細長い根を水面から直立して出していることから、英名は”pencil root”と呼ばれています。

ネーミングが可愛らしい植物ですね!

 

⑩ブーゲンビリア

ブーゲンビリアは南国特有の花木であり、夏のシーズンにピンクやオレンジなど鮮やかに咲き誇る植物です。

その南国らしい見た目と美しさから、遭遇すると「沖縄に来たな」と実感できます。

亜熱帯・熱帯でしか生育することができない植物で、10度以下では落葉します。

5度までであれば、落葉するものの越冬が可能です。

因みに熱帯では常緑であり、20~30mほどまで生長します。

宮古島に訪れた際には、『情熱』を花言葉に持つ沖縄らしい花”ブーゲンビリア”をぜひ見てみてくださいね!

 

⑪ハイビスカス

ハイビスカス

ハイビスカスはとても有名な花なので、すぐにイメージできる人が多いと思います。

「南国の花は?」と言われたら、一番先にハイビスカスが浮かぶ人も少なくないでしょう。

ハイビスカスの花といえば、よく見かけるのは赤色かもしれませんが、白やピンク、オレンジなど様々な色の花弁が存在しています。

花の寿命はほぼ1日限りのようですが、場合によっては2日もつこともあるようです。

ハイビスカスの花言葉は『繊細な美』『新しい恋』です。

花の色によっても花言葉が違うので、気になる方は調べてみてください。

 

⑫ギンゴウカン

ギンゴウカンは、熱帯・亜熱帯に生育する花木であり、花弁から抽出した精油スイートアカシア花油は化粧品などにも使用されます。

また、樹皮や果実にはタンニンが含まれており、染色やインク原料に用いられています。

人の生活に無くてはならない植物です。

 

⑬ガジュマル

ガジュマル

ガジュマルは宮古島市の市木であり、生長すると枝や根が変わった形に伸び特殊な形状になります。

神木・霊木としても崇められており、パワースポットとしても人気があります。

観葉植物としても愛されているため、ガジュマルならご存知の方もいるのではないでしょうか?

丈夫な木のため、海岸沿いに移植することで防風林としても利用されています。

 

⑭オオキバショウ

オオギバショウ

オオキバショウは、台風の訪れるシーズンに葉が生い茂るため、台風通過後に葉がボロボロになっていることが多い木です。

葉は東西に広がることから、旅人が目印として利用するため、『旅人の木』とも呼ばれています。

東西に広がる葉の様子が『バショウ』の葉に似ていることから、オオキバショウになったといわれています。

独特の樹形が美しいことから、観賞用として栽培されているのです。

葉は下方から脱落し、葉柄が落ちると幹が出てきます。

最初の開花までに10年程かかるので、旅行の際にオオキバショウを見かけたら開花しているか確認してみるのもおもしろそうですね。

 

⑮オオタニワタリ

オオタニワタリ

オオタニワタリは岩場に着生する植物で、新芽を天ぷらやお浸しなどに調理して食べられています。

味は『ツルムラサキ』に似ているかな?という印象。

やや粘り気があるため、お浸しとして食べるのにもぴったりです。

宮古島を含む沖縄エリアに広く分布しており、場所によって呼び方が違うようです。

宮古島での呼び方は『サムムス』なので、宮古島でオオタニワタリを探す際は、呼び方に注意しましょう。

 

⑯デイゴ

デイゴは、マメ科デイゴ属に属する耐寒性落葉広葉高木で、沖縄の県花に指定されています。

沖縄出身のアーティストの唄にも出てくるので、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

デイゴは、公園園芸や街路樹としてよく植栽されている樹木です。

5月頃に新芽を出し、6月から10月にかけて、2回開花します。

デイゴの咲き方により台風の訪れを予測できるとされており、満開に咲いた際には強い台風が来るといわれています。

そんな赤くてエネルギッシュなデイゴの花言葉は『夢・生命力・活力・和』です。

いかにも沖縄っぽい花言葉を持っている花ですよね!

 

⑰サトウキビ

サトウキビ

サトウキビは、黒糖の原料となる植物であり、宮古島で最も多く作られている農作物の一つでもあります。

春植えと夏植えの二毛作で、一年を通して約34万tが収穫されてます。

沖縄県の中でも宮古島が最多生産量を誇り、その量は沖縄県のサトウキビ生産量のうち、宮古島が約40%を占めるほどです。

サトウキビにはカリウムやカルシウム、鉄などミネラルが多く含まれており、体にとても良いです。

収穫時期には、搾りたてのジュースを口にすることができます。

味はほんのり甘く、懐かしい味がするそうです。

新鮮なサトウキビジュースは沖縄ならではの味なので、気になる方は是非ご賞味あれ!

 

⑱寒緋桜

寒緋桜は、カンヒザクラと読みます。

旧陸軍により沖縄へと持ち込まれた桜の仲間であり、国内で最も早く開花します。

緑が多い森林の中をピンク色の寒緋桜が咲く様子は、あまりの美しさに感動必至です!

その姿を象徴するように、寒緋桜の花言葉は『あでやかな美人』です。

 

⑲テッポウユリ

テッポウユリ

テッポウユリは、ユリ科ユリ属の日本固原産の多年草であり、九州南部から沖縄にかけて広く分布しています。

そのほとんどが沖縄に生育していることから、琉球百合と呼ばれています。

テッポウユリ(鉄砲百合)は、5~8月頃が開花シーズンです。

ユリは、茎が細く花が大きいことから、風に揺れる姿が”揺すり”と呼ばれて、それが転じて”ゆり”と呼ばれるようになったといわれています。

花弁の形が旧式の鉄砲に似ていることから、テッポウユリ(鉄砲百合)となりました。

 

⑳島バナナ

島バナナ

島バナナは、モンキーバナナのような小ぶりのバナナであり、強い甘味と適度な酸味がとても美味です。

ねっとりモチモチとした食感で、鼻を抜けるような香りが立ちます。

初夏から初冬にかけて収穫が行われ、この時期は無人販売も行われます。

ただし、生産量がとても少なく病気にもなりやすいので、台風でダメになる年も少なくありません。

 

まとめ

宮古島の植物についてご紹介いたしました。

いかがだったでしょうか。

宮古島には、ハイビスカスやブーゲンビリアなどの沖縄を代表する植物や、マングローブを形成するヤエヤマヒルギなど、多種多様な植物が存在しています。

また、島バナナやトロピカルフルーツなどの美味しいフルーツもたくさんあるので、宮古島を訪れた際にはぜひご賞味ください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。