現地コラム
COLUMN
宮古島 パンプキンホール
みなさんこんにちは!
沖縄本島から南西に約300km離れた地点に位置している宮古島。
そんな宮古島について、みなさまはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
「聞いたことがあるようなないような……」という方もいらっしゃるでしょうし、美しい海や白いビーチに魅力を感じ、何度も訪れているという方もいるでしょう。
まずは宮古島という島について簡単にご説明させていただきます。
本土より遥か南方の島である宮古島は亜熱帯気候に属しており、年間を通じて常に温暖な気候を保っている島です。
12月~2月にかけての冬期でも最高気温が20℃以上をマークする日が多く、日中は半袖のシャツ1枚だけで問題なく過ごせるほどの快適な環境となっています。
そんな宮古島の一番の個性と言えるのが、「宮古ブルー」と称される、透き通るような青く美しい海。
海の色を聞かれると青色をイメージする方が大半でしょう。
しかし、実際の海は、無色や灰色、鈍色、良くても若干くすんだ青色であることが多いですよね。
ですが、宮古島の海は比喩ではなく本物の青色。
これは、いくつかの要因が複雑に絡み合うことで生み出された環境なんです。
その理由の1つは、宮古島付近の海域がサンゴ礁の群生地帯であるということ。
サンゴ礁は砕けると、白く染まった破片に変わる性質を持っています。
そして、宮古島周辺の海にはサンゴの破片が膨大に沈殿しているのです。
そのため、宮古島付近の海底は真っ白な色をしており、この白い海底が空からの陽光を強く照り返します。
光の中に含まれる青の波長が海面まで届くことで、海の青さが生み出されているのです。
また、そんなサンゴの破片は長い歳月を経て、海底だけではなく浜辺にも打ち寄せられてきました。
白い破片が大量に積み重なることで、宮古島の特徴の1つである純白の海岸を作り出しています。
さらに、宮古島そのものもサンゴの恩恵を大きく受けています。
と言うのも、実は宮古島は海底のサンゴ礁が隆起することで生まれた島。
そんな成り立ちが影響して、宮古島は全域にわたって起伏が極めて少なく、平坦な地形をしています。
この地形も宮古島の海が青く美しい理由のうちの1つとして挙げられます。
島内には山や川が存在せず、川から土や砂、土壌の栄養分などが海へと流出することがありません。
そのため、海が泥で汚れず、プランクトンが土の栄養を求めて集まってくることがないので、綺麗な状態が保たれているんです。
つまり、宮古島という島は過去から現在に至るまでサンゴ礁ありきで形成されている島だと言えます。
目次
宮古島のパンプキン鍾乳洞とは!?
そんな宮古島の鍾乳洞の中でも屈指の観光スポットとされているのが、パンプキン鍾乳洞と呼ばれている洞窟です。
宮古島を形成しているサンゴの骨格の成分は石灰。
長い歳月を経て島として固まった石灰の岩盤は、接した海の潮流に削られて、鍾乳洞へと姿を変えていきます。
そのため、宮古島には島中の至るところに鍾乳洞が点在しているのです。
みなさまは鍾乳洞と聞いて、どういった場所をイメージされるでしょうか。
薄暗く、カビた空気が充満し、険しい石の道を進んでいく途中にコウモリが飛び交う……ゲームに登場する洞窟のような場所を思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれません。
また、鍾乳洞は日本全国にあるので、行ったことがある方は、鍾乳石や冷え冷えとした空気感を思い起こされたのではないでしょうか。
しかし、パンプキン鍾乳洞、あるいはパンプキンホールと呼ばれるこの鍾乳洞は、そういった一般的な洞窟のイメージを裏切る素敵なスポットです。
このスポットに赴くためには、まず宮古島の南東部にある保良泉(ほらがー)ビーチへと足を運ばなければなりません。
「鍾乳洞に行きたいのにどうして浜辺に?」と首を傾げられるかもしれませんが、なんとこのパンプキン鍾乳洞は海の中にあり、浜辺から海岸線沿いにずっと進んでいかなくては辿り着けないのです。
海が荒れていない好天時、水位の高くない干潮の時間。
上記の2つの条件が揃った時に現地のツアーに参加すれば、パンプキン鍾乳洞へと向かう準備は完了です。
安全のためにウェットスーツとライフジャケットを着用して、ガイドの方に先導されながら岩とサンゴが点在する浜辺を歩いていきます。
道中には腰の辺りまで水位が来る場所もありますが、濡れても問題ないスーツを着用して参加するので安心してくださいね。
澄んだ海水と浜辺の光景を楽しみながらしばらく歩いていくと、岸壁の隙間に50cmほどの小さな穴が開いているのが目に留まります。
これがパンプキン鍾乳洞の入口です。
短い距離ですが、泳いで中に入っていきます。
満潮時はこの入口が完全に水没してしまうため、潮が引いている時にしかツアーが行われないというわけですね。
泳ぎが苦手という方もライフジャケットのおかげで身体が水に浮くため、心配はご無用です。
内部に入るといきなり目に入るのが、カボチャのような形状をした巨大な鍾乳石!
ドンと鎮座したパンプキン岩は幅4m、高さ3mほどの非常に大きなもので、この岩がパンプキン鍾乳洞、あるいはパンプキンホールというこの洞窟の名前の由来になっています。
まるで人工的に作られたかのような艶と滑らかな形状をしていますが、長い年月をかけて育まれた正真正銘の天然物。
ズンと丸みを帯びた佇まいは神秘性すら感じさせるもので、この洞窟は「リアル竜宮城」などとおとぎ話になぞらえたあだ名で呼ばれることもあります。
ちなみに、鍾乳石は1mm成長するのにも数年かかると言われています。
3m近くの高さがあるこの岩が育つためにどれだけの長い年月をかけて作り上げられたのか、その歴史に思いを馳せてみるのも面白いですよ。
パンプキン鍾乳洞の魅力
では、そんなパンプキン鍾乳洞の魅力を見ていきましょう。
海に臨んだロケーションのおかげで道中だけでも既に楽しいスポットなのですが、洞窟内部もさまざまな魅力がたっぷりです。
①飛び込みで願いが叶う!?
このパンプキン鍾乳洞は島内でも屈指のパワースポットとされており、入口のパンプキン岩の上に登って海へ飛び降りると願い事が叶うという言い伝えがあります。
このパンプキン鍾乳洞は、龍神が住まう場所としても信仰を集めています。
現地でも神聖視されている場所と聞くと、パワースポットとしての効能も大きい気がしてきませんか?
せっかく訪れるのであれば、しっかりと願い事を用意して飛び込んでみたいですよね。
パンプキン鍾乳石の高さは3mほどですので、おおよそ建物の2階から飛び降りるようなイメージです。
飛び降りるのが怖いという方はつるつるとした岩の表面を滑るように降りることもできますが、できればダイブに挑戦してみていただきたいところ。
ひんやりとした空気の中で海に思いきり飛び込む体験は、願掛けを抜きにしても爽快感抜群です!
なお、飛び込みを行うためには鍾乳石を登る必要あり。
岩の上へは自力で登ることもできますが、ハシゴやロープで引っ張り上げてもらえるツアーもあります。
大きな岩を登る自信がない方は事前にツアー業者に問い合わせをして、ハシゴやロープが利用できるかどうかを確認しておくのも良いかもしれませんね。
②圧倒的存在感
美しい鍾乳石や面白い鍾乳石を見られる鍾乳洞は全国にいくつもありますが、ここで見られるパンプキン鍾乳石は存在感という点において、日本屈指のものと言えるでしょう。
一般的な鍾乳洞では、目玉となるスポットは洞窟内をしばらく進んだ後に現れることが多いのですが、パンプキン鍾乳石は海に半身を浸した状態で洞窟に入って、すぐに対面することができます。
必然的に下から見上げるため、圧倒的な大きさに息を飲んでしまうこと間違いないでしょう。
また、この岩は形状だけでなく色味もかなりカボチャに近く、非常にユーモラスな見た目をしているため、写真映えも抜群。
パンプキン鍾乳石がある辺りは水深が深くなっているため立ち泳ぎで近寄っていかなくてはなりませんが、上述のとおり浮力のあるライフジャケットを着用しているため溺れる心配はありません。
③”泳いだり登ったり跳んだり”アスレチック要素満点
鍾乳洞探検と聞くと、SUPやシーカヤック、シュノーケリングといった定番マリンアクティビティと比べると刺激がないように感じてしまうかもしれませんが、そんなことはありません!
泳いで洞窟内へエントリーしていくという非日常的な体験は、この上なくスリリング。
また、この鍾乳洞の代名詞であるパンプキン鍾乳石があるポイントは、あくまで入口に過ぎません。
鍾乳洞はさらに奥へ奥へと続いており、多種多様の鍾乳石を見ることができたり湧水で滝行をしたりと色々な楽しみ方をすることができます。
さらにパンプキン鍾乳石の上からの飛び込みをはじめとして、全身をいっぱいに動かして洞窟を攻略していくアスレチック要素が満載!
日常を忘れ、身も心もリフレッシュするのにピッタリなスポットなのです。
④海の中にある鍾乳洞!まさにリアル竜宮城
リアル竜宮城と称されることもあるパンプキン鍾乳洞。
そう言われても、「よくある観光客向けの誇大広告なんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、パンプキン鍾乳洞には他の鍾乳洞とは一味違う、その呼び名の根拠とも言える特徴的な要素をいくつも有しています。
まず、個性的なのはその入り口の小ささ。
通常、陸地にある鍾乳洞は内部の広さと入口のサイズ感がある程度比例します。
入口が狭くて内部は広くなっているという場所もあるにはあるのですが、そういった場所は構造が不安定で危険だったり気軽に行けない山奥にあったりといったケースが大半です。
その点、パンプキン鍾乳洞は入口が狭く内部が広い構造をしているにもかかわらず、干潮時を選べば容易に中に入ることが可能で、さらには構造が安定しており危険性も大変低くなっています。
また、宮古島の海水の透明度が非常に高いのは上で述べさせていただいたとおり。
この鍾乳洞の中を満たしている海水も綺麗に透き通っており、差し込んだ陽光が水面に触れるとキラキラと煌めいて、鍾乳洞内の全域を明るく照らし出します。
特に、少し奥まった位置から入口の方向を振り返るのがベストポジションとされており、適切な位置を見つけることができればこの上なく幻想的な空間と出会うことができるでしょう。
水の美しさはサンゴの島である宮古島特有のものですので、他の土地では決して味わうことのできない長所と言えます。
パワースポットと呼ばれる所以も多々あり、ツアーに参加すればガイドの方から色々な話を聞くことができますよ。
訪れていただければ、竜宮城と称されるだけの説得力を必ず感じていただけるでしょう。
おすすめのパンプキン鍾乳洞ツアー
そんなパンプキン鍾乳洞へ赴くためには、基本的に現地ツアーへの参加が必須です。
オススメのツアープランをご紹介させていただきます!
神秘の “竜宮城”を探検!パンプキン鍾乳洞ケイビング
まずはシンプルに、パンプキン鍾乳洞へのケイビングを中心に据えたツアーから。
鍾乳洞の保護や安全面の観点から、ここへはツアーでしか訪れることができません。
海況が悪かったり潮位の状況によってはツアーが行われないため、タイミングが合った際は見逃さずに参加しておきたいところです。
鍾乳洞へ向かう道中では引き潮で取り残された海の生き物たちを近くで観察することができます。
カラフルな熱帯魚やウミウシ、ウツボなどに出会えることもあり、道中も退屈しませんよ。
鍾乳洞の前に到着してからは上でご紹介させていただいたとおり。
産岩という産まれたての鍾乳石を見つけたり、湧水に打たれたりと宮古島の自然を存分に堪能できます。
ツアーの最後は、お待ちかねのパンプキンホールからの飛び込みです。
怖いかもしれませんが、願い事を叶えるためと思って勇気を出して飛び込んでみましょう!
ウミガメウォッチにパンプキンホール探検!竜宮城セット
パンプキン鍾乳洞の異名は、リアル竜宮城。
せっかくなら、おとぎ話の浦島太郎気分をもっと味わってみたいとは思いませんか?
竜宮城といえば、浦島太郎を導くウミガメが欠かせません。
環境に優れた宮古島の浜辺には、毎年ウミガメが産卵のために上陸してきます。
特定のスポットではウミガメと高確率で遭遇できるのですが、このツアープランではウミガメと出会える可能性が高い海でのシュノーケリングと鍾乳洞へのケイビングがセットになっています。
極めて透明度の高い宮古島の海では、泳いでいるウミガメも見逃すことがありません。
脅かさないようにそっと近付けば、ウミガメと並んで泳いだりツーショット写真を撮影したりできるでしょう。
ウミガメと存分に遊んだ後はパンプキン鍾乳洞へ向かいます。
パンプキン内は日差しがささないので、休憩も兼ねて楽しむことができます。
ツアーの最後には、パンプキンホールからのジャンプをお忘れなく!
人気No.1!宮古島プレミアム1日プラン
最後にご紹介するプランは、SUP/カヌークルージングとシュノーケリング、パンプキン鍾乳洞でのケイビングと3つのアクティビティがセットになったボリューム満点のプランです。
1日で宮古島を満喫できるということもあり、宮古島PiPiでも最も人気の高いツアーとなっています!
SUPとカヌークルージングは、お好きなほうを選択することができます。
SUPはハワイ発祥のボードアクティビティであり、エメラルドグリーンの宮古島の海と相性抜群!
非常に写真映えするため、インスタグラムなど各種SNSにアップするための写真を撮るのにも最適です。
カヌーは安定性がとても高いので、初心者の方やお子様連れの方も安心して参加することができます。
2人乗りも可能なので、カップルでも楽しめますよ。
その次はシュノーケリングに移り、全身で宮古ブルーの海を味わいます。
SUPやカヌーで海上を味わい、シュノーケリングで海中を味わうという、海の魅力を最大限に体感できる二段構えとなっているのです。
そしてパンプキン鍾乳洞へと移動し、上でご紹介してきたケイビングを思いっきり楽しんでいただけます。
1日をフルに使って、宮古島を楽しみ尽くしてしまいましょう!
まとめ
宮古島のパンプキン鍾乳洞についてご紹介いたしました。いかがだったでしょうか。
海にある鍾乳洞であるパンプキン鍾乳洞には、巨大なカボチャ形の鍾乳石が鎮座していて、泳いだり登ったり飛び込んだりとアスレチック体験ができます。
また、願い事が叶うパンプキンホールジャンプは欠かせないので、ぜひチャレンジしてみてください!
楽しく探検しつつ開運を狙え、美容まで補えてしまうスポットは他にはなかなかありません。
もし宮古島を訪れるのであれば、ぜひともパンプキン鍾乳洞へと足を向けてみてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。